【家づくりの物語】第2話 触れた瞬間、ほっとできる|+NATURA 無垢の家
― 無垢の床、まだ寒い春のある朝 ―
新しい暮らしが、ここから始まります。
― それは、まだ誰も知らない、
ある家族の小さな暮らしの物語。
トワ。
夫と、2歳の娘と三人で、
新築の家に入居して2日目の早朝です。
春の朝の気配が、
うっすらとカーテンの向こうに
広がりはじめていました。
小さな娘は、
まだ夫の隣で眠っています。
柔らかな寝息が、
静かな朝を包み込んでいました。
そっと部屋を出ます。
まだ眠る二人を起こさないように、
静かにダイニングを通っていきます。
突き当りのドアを、そっと開けると、
鏡に反射した光が、
無垢の床に、やわらかく落ちていました。
その光は、
これから始まる毎日を
静かに祝福しているようでした。
新しい無垢の床に、
そっと足をのせます。

足の裏に触れた瞬間、
ひやりとした冷たさはありません。
やわらかなぬくもりが、
体の中へ、
ゆっくりと広がっていきました。
ほのかに、木の香り。
それだけで、
胸の奥がふっとゆるみます。
そういえば、と思い出します。
「家の床は全部無垢にするのは難しいね、」と
間取りを考えていたあの夜。
「でも、ここだけはいいんじゃない?」
洗面室の間取りを指しながら、
夫がそう言って、無垢の床を選びました。
小さな場所だけれど、
毎日、必ず立つ場所だから。
その時のことを、
ふと思い出しました。
ヒバの香りが、
朝の空気に、ふわりと溶けて、
起きたての体を、
そっと目覚めさせてくれました。
水を手に取り、
まだ眠る二人に気をつかいながら、
そっと準備を進めます。
少しずつ家の中に動きが生まれていく早朝。
今日もきっと大丈夫。
そんな小さな安心が、
静かに心に広がっていくのでした。
―― 次の物語 ――
第3話
毎日が、少しやさしくなる。
特別なことはなくても、
家族の声があれば、それで十分。
